ROTAX MAX Challenge
Technical Regulations 2011 MAX
Ver2010.12.27

以下は、RMC推薦レギュレーションを国内向けにしたものです。
国外レースにおいては、異なる部分があります、ご注意下さい。
不明な点は、各開催コース又は、(株)栄光にお問い合わせ下さい。

1. カテゴリー
ROTAX MAX Cadet
・ ROTAX JuniorMAX
・ ROTAX MAX
・ ROTAX MAX Masters


2. 車両登録
それぞれのイベントでは以下に定める(最大)数を登録することが出来ます。
シャーシ:1台
スリックタイヤ:1セット
レインタイヤ:1セット
エンジン:2基


3. カート
3.1.  シャーシ
MAX Cadetクラス
ROTAX公認ディストリビューターによって認可されたシャーシは、いかなるものでも使用可。
円形チューブに限ります。
ホイールベースの最大長は950mm、リアアクスルの最大直径は30mmとします。
リアブレーキは機械式/油圧式 双方とも使用可。


・JuniorMAX、MAX 及び MAX Mastersクラス
ROTAX公認ディストリビューターによって認可されたシャーシは、いかなるものでも使用可。
円形チューブに限ります。
リアアクスルの最大直径は50mm、厚みに関しては、CIK-FIAルールに準じます。

※フロントブレーキに関して
MAX Cadet
及び JuniorMAXクラスでは、フロントブレーキ付きシャーシの使用は、許可されません。
MAXクラスでは、フロントフットブレーキ付シャーシのみ、許可されます。
MAX Mastersクラスでは、フロントブレーキに関する制限はありません。
(2012年よりフロントハンドブレーキ禁止となります)


3.2.  ボディーワーク
MAX Cadetクラス
プラスチックボディワーク及びリアスポイラー必備


・JuniorMAX 及び MAX クラス
CIK-FIA公認のボディーワークを使用しなければなりません。
(過去に公認を取得してあるものに関しても使用可とします。)
リアスポイラーも必備とします。


4. タイヤ
Slick tiers;
MAX Cadet : MOJO D2 フロントを前後4本に使用
・JuniorMAX、MAX 及び MAX Masters : MOJO D2


Wet tires;
MAX Cadet、JuniorMAX、MAX 及び MAX Masters : MOJO W2 (指定方向のみ使用可)

改造やタイヤトーリートメント不可
※化学分析器 MiniRAE Lite を使用してタイヤチェックを随時行います。

※MOJOに関して(株)栄光より供給されたもののみを適法とします。



5. データロガー
全てのデータロガーシステムは、許可。
排気バルブセンサーは、使用不可とします。


6. 複合素材
複合素材(カーボンファイバー等)は、シート及びフロアトレイを除いて禁止。
異なる金属や物質からなる合金は、複合素材とは見なしません(例 ブレーキディスク)


7. 安全装備
スーツ、ヘルメット、シューズ、グローブその他の安全装備に関してRMCをオーガナイズする各国の競技団体のレギュレーションに従わなければなりません。

7.1 ネックサポート
MAX Cadetクラスにおいてネックサポートの装着を義務づけます。
その他のクラスにおいては、推奨とします。



8. 燃料
ガソリンスタンドから購入できる一般市販無鉛ガソリン、最大98オクタン


9. エンジン
RMC登録エンジン番号に記載されているもののみがRMCシリーズにおいて使用できるとものとします。
2011年は、準備段階としてROTAX封印 及び IDカードの使用を推奨とします。
海外で使用するエンジンには、全てIDカード/ROTAX封印が必要です。
(株)栄光又は、その公認ショップによりTechnical Specificationに沿って組み立てられ、チェックされたエンジンのみが封印を許されます。
エンジンは、ROTAX封印(6桁の番号とROTAXロゴが入った黒色のアルミニウム、写真参照)によって封印されなければなりません。
エンジンは、インテークフランジの(1)のネジ、シリンダーの(2)のネジ、ヘッドカバーの(3)のネジを鉄のケーブルによって通して封印されなければなりません(写真参照)

封印ネジは、ROTAXペンチ(no.276110)によって封印されなければなりません(写真参照)



ケーブルを封印に通す方法は写真の方法のみとする、
ワイヤーを2度通すことはしてはなりません。

エンジンが(株)栄光又は、その公認ショップによってチェックされ新しく封印される時はいつでも、
エンジンの所有者が持つエンジンIDカードに以下の項目を確認、記載しなければなりません。
・エンジンシリアル番号
・エンジン封印番号
・エンジンを規定通りにチェックして封印したことを証明できる者のサイン(印鑑)


レース登録/車検の時には、ドライバーは以下の物を提示しなければなりません
・破損のない封印が取付けられたエンジン
・エンジン番号、封印番号が一致し、封印した者のサインとスタンプがあるエンジンIDカード
勿論、レースの前後、車検官は、Technical Specificationに沿ってエンジンを開け再チェックすることが出来ます。
もし、封印が破損した場合やエンジンが壊れた場合は、いかなる場合でもTechnical Specificationに沿って全てチェックされ再封印することが出来る公平な立場の者によって再封印されなければなりません。


特に明示されない限り、MAX Cadetエンジン、JuniorMAXエンジン、MAXエンジン用にデザインされ(株)栄光より供給されたRotax純正部品のみを適法とします。
いかなる場合も、エンジンとその付属部品をモディファイしてはなりません
“モディファイ”とは、オリジナルの設計から外観、内容、機能等を変更することと定義されます。
モディファイには、部品の追加、取出し、ルール内で許されている部品以外の物の使用も含まれます。
使用上、調整可能に特別に設計されたもの(キャブレターや排気バルブの調整)に関しては、モディファイとは、定義しません。

Technical Regulations上において表現のないモノは、いいかなるモノも使用禁止です。

内部付加物:
エンジンや構成物を初期の状態に戻したり、エンジンのO/H以外でいかなる付加物も加えることは出来ません。 
*エンジンや排気系の中や外に壁面コーティングやセラミックコーティングを使用することは禁止です。
*摩擦低減コーティングをエンジンやエンジン構成物に使用することは禁止です。
*シリンダーヘッドカバーにペイントすることは許可されます。

適法付加物:
この書面内で許される制限内で、チェーンガード、エンジンマウント、水温計、タコメーター、アワーメーター、燃料フィルター、キャッチタンク、取付ブラケット、イグニッションコイルブラケットです。

技術的に制限を設けない物:
純正以外の留め具、サークリップ、ワッシャー、指定のヘッドボルト、アース線、スロットルケーブルハウジング、燃料チューブ、パルスチューブ(タイプ/径)は、特別に明示されない限り許されます。

注意:
以下に挙げる技術的なルール上で0.1mm、又はそれ以下の寸法を測定する場合、測定物の温度は、10℃〜30℃でなければなりません。
過度な騒音や排気ガスを避けるためServicing Parkでのエンジン稼働は、エンジンが始動するかどうかの短いチェック以外 許可されません。
(詳細は、各コースにお問い合わせ下さい。)



9.1 Techinical Specification(封印内) for ROTAX kart engine:
   MAX Cadet
   JuniorMAX(20.4hp)
   MAX(28.5hp)

スキッシュ 1.1 MAX Cadet:1.20-1.80mm
1.2 JuniorMAX:1.20-1.80mm
1.3 MAX:0.90mm-1.50mm (海外では、MAX:1.00mm-1.50mm)
1.4 スキッシュは、2mmのワイヤーを使用してマイクロメーターで測定されなければなりません、
クランクシャフトは、ワイヤーが潰れるように手でゆっくりとTDC(上死点)まで回されなければなりません。
スキッシュは、ピストンピン方向の左右で測定されなければなりません。 その平均値を測定値とします。
燃焼室 2.1 認識コードは、”223389”、”223389 1”、”223389 2”でなければなりません。
2.2 ROTAX又は、MADE IN AUSTRIAの名前が型取られていなければなりません。

2.3 燃焼室の高さは、公差+0.0/-0.1mm内で27.55mm(A)から公差±0.2mm内で28.80mm(B)以内でなければなりません。
2.4 燃焼室の輪郭は、燃焼室テンプレート(部品番号277 390)で確認されなければなりません。
燃焼室の輪郭と定規の間の隙間は、すべての輪郭において同一でなければなりません。

NOTE:このテンプレートチェックは簡易的なものです、
疑わしい物があった場合は、全ての寸法をチェックしなければなりません
ピストン/リング 3.1 純正のコーティングされた又はコーティングされていないアルミ鋳造ピストンにリングが1つ。
ピストンの内側には、“ELKO”(1)と“MADE IN AUSTRIA”(2)が型取られていなければなりません。
3.2 機械加工された部分は、ピストンの上面、外周、ピストンリング溝、ピストンピン穴、ピストン下面の内周、
工場出荷前に加工(3)されたピストンスカート、それ以外の表面は、機械加工されていなく鋳造面をしていなければなりません。

3.3 純正の“E CRY K”又は、”ROTAX 215 547”又は、”ROTAX 215 548”スタンプが入った帯磁金属L型1mmリング
ピストンピン 4.1 ピストンピンは、帯磁金属でなければなりません。
4.2 図の様でなければなりません。

4.3 ピストンピンの重さは、32.10g以下であってはなりません。
シリンダー 5.1 Gilnisilメッキをした軽合金シリンダーで、いかなる再メッキも禁止です。
5.2 1つのメイン排気ポートを持っています。
5.3 最大ボア:54.085mm(排気ポートの上10mmでの数値) (海外では、54.035mm)
5.4 シリンダーには、ROTAXのロゴマーク(写真参照)
5.5.1 MAX Cadet:
圧力式排気バルブ無し、シリンダーは、認識コード223 999、223 998(08/07モデル)でなければなりません

JuniorMAX:
圧力式排気バルブ無し、シリンダーは、認識コード223 999、223 998又は、
223 994でなければなりません


5.5.2 MAX:
圧力式排気バルブ有り、シリンダーは、認識コード223 997、223 996、223 993でなければなりません

5.6 シリンダー高は、87mm 公差-0.05/+0.1mmでなければなりません。
5.7.1 全てのポートと通路は、吸気入口部分のバリを取る為、製造過程において工場で加工されている所を除いて
鋳造面でなければなりません。
全てのポートは、リングの引っ掻きを防ぐため面取りされていますが、いかなる追加加工は禁止されます。
排気ポートの上面には、製造時に行った加工面が見られる場合があります。
排気ソケット接合部にも製造時に行った加工面が見られる場合があります。

5.7.2 全てのポートは、縁が面取りされています、追加加工はいかなる場合でも禁止されます。


223 993及び223 994のシリンダーにおいては、中央の吸気補助ポートの上面に工場で加工された跡があります。

5.7.3 排気ソケットの接触面は、製造過程において工場で鏡面加工又は機械加工された跡がある可能性があります。

5.7.4 排気ポートの上面縁は、
鋳造面


又は、CNC加工


又は、CNC加工に手作業の加工

でなければなりません。
排気ポートには、ニカシルコーティングで生じるバリを取る為と鋳造過程で生じる僅かなバリを取り除く為、
製造過程において工場で部分的な加工を施した跡がある可能性があります。

223 993及び223 994のシリンダーにおいては、排気ポートの全面に工場で加工された跡があります。

5.8.1 排気ポートタイミング  測定方法・注意事項
排気ポートタイミング(シリンダートップと排気ポートトップの間隔)は、
テンプレート(ROTAX部品番号 277397)を用いてチェックされなければなりません。
テンプレートをシリンダー壁面に接するようにシリンダー内に入れます、
排気ポートの中央(最も高い部分)にテンプレートの突起を向け、
突起が排気ポートの上端に当たるまで上げます。
シリンダー上部とテンプレートの間に隙間ゲージを入れます。
以下の値の隙間ゲージが、入ってはなりません、

MAX Cadet、JuniorMAX :
シリンダー223999/223998 0.90mm
シリンダー223994 1.10mm (09モデル〜)

MAX :
シリンダー223997 / 223996 / 223993 0.75mm

注:Junior/MAXそれぞれのシリンダーに対応したテンプレートを使用して下さい。


CellOPENクラスは、この限りではありません。

5.9 排気バルブ(MAXのみ)
ピストンがシリンダー上面に向かって動いて最初に排気ポートを完全に塞いでいるとき、
排気バルブゲージ(ROTAX部品番号 277030)がシリンダー表面で止まるまで挿入出来なければなりません。
(0.05mmの隙間ゲージが入ってはなりません。)
吸気システム 6.1 インテークマニフォールドには、ROTAXのマークと認識コード267 915のマークがあります。
6.2 工場において製造工程上キャブレター取り付け部等で鏡面加工してあることもあります。
これは手作業により3mm以下のわずかなものでしかありません。
研磨したり機械加工したりすることは、すべて禁止です。
6.3 リードバルブAssyには、2つのペタルストップと2つのリード、 各々3つの弁が備わっています。
6.4 リードの厚みは、0.6mm±0.08mmです。
クランクシャフト 7.1 ストローク:54.5mm±0.1mm
7.2 コンロッドは、シャフト部分に“213”又は“365”又は”367”の番号がマークしてなければなりません。
7.3 コンロッドのシャフトは、機械加工されていません(銅メッキ)。シャフトの切削や研磨は認められません。
バランスシャフト 8.1 バランスシャフトは装着され稼働していなくてはなりません。
8.2 237945と237949両方とも許可されます。
8.3 表面@は、機械加工されていなく鋳造面でなければなりません。
8.4 バランスシャフトの中心からバランスシャフトのフライウェイトの外縁までの測定値は、
規定値以下の値であってはなりません。
8.5 乾燥したバランスシャフトの最小重量は、以下の値以下であってなりません。
部品番号237945 - 355g
部品番号237949(237948) - 255g
クランクケース 9.1 製造者より供給された物、2つのメイン吸気経路及びクランクケースへの研磨機械加工は、一切不可です。
9.2.1 クランクケースベアリングは、写真の FAG6206TVHC4M のみ使用可です。(ROTAX指定部品)
(579165BA 又は Z-579165.11.KL のマークが入っていなければなりません)

9.2.2 バランスシャフトベアリングは、写真の SKF6302TN9C3 と FAG6005C3 のみ使用可です。(ROTAX指定部品)



9.2 Techinical Specification(封印外) for ROTAX kart engine:
   MAX Cadet
   JuniorMAX(20.4hp)
   MAX(28.5hp)

競技者が自身のエンジン(封印の外側の部分)が以下のTechnical Specificationに沿っているかどうかをチェックする責務があります。

バランスドライブ 10.1 Ver.1
バランスギアは、下記の写真の用に規定通りの方向で組み付けられなければなりません。
プラスチック製バランスギアは、旧型クラッチとの組み合わせでなければなりません。
全てのマークが符合するように組付けなければなりません。
10.2 Ver.2
バランスギアは、下記の写真の用に規定通りの方向で組み付けられなければなりません。
鉄製バランスギアは、新型クラッチ、及び旧型クラッチとの組み合わせで使用できます。
全てのマークが符合するように組付けなければなりません。


点火系 11.1 DENSOデジタルバッテリーイグニッション、可変点火タイミング、調整は不要また不可 レース主催者は、いつでも主催者から供給されるイグニッションシステムとドライバーの物とを付け替えることを要求することが出来ます。
11.2 点火コイルの型に“DENSO”と“129000-”がなければなりません。
11.3 点火コイルのターミナル部分に3つのピンがなければなりません。
11.4 点火コイルのコネクター部分の色は、黒又は緑でなければなりません。
11.5 コイルは、ギアボックスカバーに2つの純正防震ゴムを介して取付けられていなければなりません。
シャーシ取り回しの関係上、正規の場所に付けることが出来ないときのみ、強固な金属ステーにより純正位置の穴を使い最小の移動で取り付けることは許されます。
11.6 点火コイルがきちんと動作する状態で、点火コイルの出口からプラグキャップ出口までの点火ケーブルの長さ(見えている部分のケーブルの長さ)は、最低210mmでなければなりません。
11.7 ピックアップは、029600-0710の印が付けられていなければならず、2行目には、製造記号が記してあります。

ヒント:金属ボール(直径3-5mm)をピックアップのエンジン側に置いたとき、
金属ボールがピックアップの真ん中で止まらなければなりません。
11.8 点火プラグ:DENSO IW24、27、29、31、34 (国内では、プラグの制限はありません。DENSO IW 推奨)
11.9 プラグキャップには、“NGK TB05EMA”のマークがなければなりません。
11.10 下記のバッテリーを使用しなければなりません。
FGHL20722、FGH20902、YUASA YT7B-BS、GS YUASA YT7B-BS、ROTAX RX7-12B

11.11 バッテリーは、純正のバッテリークランプ、バッテリーカバー(イラスト参照)を使いシャーシに
少なくとも2つのネジを使い取り付けられていなければなりません。
その位置に関しては自由とします。
11.12 バッテリーは、イラストに示される(Version1又は、Version2)全ての部品を使用して取り付けられなければなりません。
11.12 アース線について
アース線の長さは、15cm以内の物とし、最大2本まで許可されます。
但し、写真のようにイグニッションとギアボックスカバーを結ぶ物のみとし、それ以外は一切禁止します。

以下は、禁止の例です
・バッテリーからエンジンへのアーシング
・イグニッションから直接ヘッドカバー、並びにシリンダーへのアーシング
排気バルブ MAXのみ
12.1 製造者より供給された物の未改造品のみ許されます。
スプリングは、取り付けられていなければなりません。
データロガー等の排気バルブセンサーは、使用不可とします。
12.2 排気バルブの長さは、36.5mm +0.2/-0.3mm 以内です。
12.3 カラーの幅は、4.8mm±0.3mm 以内です。
遠心クラッチ 13.1.1 旧型クラッチ
乾式遠心クラッチで最大
4,000回転で繋がります。
つまり最大
4,000回転で手助け無しにカート(ドライバー無し)が、動き始めなければなりません。
製造者より供給された未改造品のみ使用を許され、マニュアルに沿って組付けられなければなりません、
組付け後、油脂類は速やかに除去されていなければなりません、
又いかなる物の塗布、付加等は一切禁止とします。



又は
13.1.2 新型クラッチ
乾式遠心クラッチで最大
4,000回転で繋がります。
つまり最大
4,000回転で手助け無しにカート(ドライバー無し)が、動き始めなければなりません。
製造者より供給された未改造品のみ使用を許され、マニュアルに沿って組付けられなければなりません、
組付け後、油脂類は速やかに除去されていなければなりません。
又いかなる物の塗布、付加等は一切禁止とします。

※クラッチドラムを取付けずにエンジンを始動しないで下さい、クラッチが変形/破損してしまいます。
変形したクラッチは使用しないで下さい




この組み合わせに限ります


この組み合わせは、禁止です
13.2 旧型クラッチ、新型クラッチ共に下の写真の
新ニードルゲージベアリング(15x19x17)とO-リング(12x2.5)を使用しなければなりません。


このO-リングを使用しないのは、11T用にデザインされたプレーンベアリング(15x17x20)を使用するときのみです。
クラッチ内に、いかなる油脂及び添加物も入ることは許されません、ニードルゲージベアリングに含まれているグリースに関しても同様です。

O-リングが適切に取付けられているのなら、上の写真が最悪の場合であり、取付ナットにのみその形跡が認められ、クラッチの接触面は、完全に乾いた状態でなければなりません。
11Tスプロケットを使用した場合は、クラッチ内に、油脂及び添加物が一切あってはなりません。
13.3 新型クラッチのクラッチとクラッチドラムは、下記の寸法の範囲内でなければなりません。
13.3.1 クラッチ高

最小値:11.35mm
13.3.2 クラッチシュー厚

測定は、機械加工された溝から5-10mmのクラッチが広がる部分3ヵ所を測定しなければなりません。
(クラッチが広がっていなく隙間がない状態でなければなりません)
24.10mm以下であってはならない
13.3.3 クラッチドラム外径

測定は、クラッチドラム外側の角(ドラムが開いている方向ではありません)で測定されなければなりません。
最少外径:89.50mm
13.3.4 クラッチドラム内径

測定は、クラッチドラムの真ん中(クラッチが接する部分)でなければなりません。
最大内径:84.90mm
13.3.5 クラッチドラム高(スプロケット含む)

最少高:33.90mm
インテークサイレンサー 14.1 Version2のみ使用可です。
洗浄可能なエアフィルターを装備したVer2のインテークサイレンサーは、
以下に示す全ての部品が使用されていなければなりません、
又、ドライ/ウェットを問わず2つのネジでサポートブラケットに取付けられていなければなりません。

Version 2



2011年よりVersion1は、使用禁止
但し、CellOpenは、この限りではありません。

Version 1

14.3 Ver 2に関して、インテークサイレンサーケースボトムには、内側にパーツ番号225015が記してあります。
14.4 Ver 2に関して、インテークサイレンサーケーストップには、内側にパーツ番号225025が記してあります。
14.5 エアクリーナーは、必ず上図のように装着されなければなりません。
キャブレター 15.1 DELL’ORTOキャブレター
15.2 キャブレター本体に“VHSB34”の型取り
15.3 キャブレター本体に"QD"又は、"QS"のスタンプ
15.4 口径内面は完全に鋳造面
15.5 ニードルジェットに“FN266”のスタンプ
15.6 キャブレタースライドにサイズ”40”のスタンプがなければなりません更にスライドの底面は鋳造面
15.7 ジェットニードルに"K27"又は、"K98"のスタンプ
15.8 フロートとアイドルジェット、アイドルジェットインサートの組合せは、以下の2通りのみとします
組合せ1:
フロートが、”5.2g”の場合は、

アイドルジェットは、”#30”
アイドルジェットインサートは、”#30”
を使用しなければなりません
組合せ2:
フロートが、”3.6g”の場合は、
アイドルジェットは、”#60”
アイドルジェットインサートは、”#60”
を使用しなければなりません
15.9 ニードルバルブには、”150”のスタンプ
15.10 スタートジェットには、”60”のスタンプ
15.11 キャブレターアジャストネジのセッティングは自由
15.12 最小メインジェットサイズは、各レース毎に"Supplementary Regulation"で提示されます。
15.13 キャブレターインサートには、”8.5”又は”12.5”のスタンプ(図参照)
15.14 MAX Cadetのみ
右図のようにスロットルの開度を制限するようにスペーサー(1)(no.251730)をキャブレターに取付けなければなりません。

スペーサーの長さは、38.0mm±0.2mm
キャブレターキャップは、右図のようにキャッププレート(no.251790)を伴ってキャブレター本体に完全に締め込まれていなければなりません。

キャブレターキャップには、1枚のラバーガスケットのみ使用が許されます。
燃料ポンプ 16.1 MIKUNI製ダイアフラムポンプがインテークサイレンサーブラケットによってキャブレターの下に取付けられていなければなりません。
燃料フィルター 17.1 燃料フィルターの種類/取付位置ともに自由とします。
ラジエター 18.1 図に示す単層アルミラジエター
Version3には、横部分に"ROTAX"のスタンプ
18.2 Version1/2: 冷却面:高さ=290mm、幅=133mm
Version3: 冷却面:高さ=290mm、幅=138mm
18.3 Version1/2: ラジエター厚=32mm
Version3: ラジエター厚=34mm
18.4 ラジエターの取付け位置は、エンジンの右横
18.5 ラジエターは、各図に示されている全ての構成部品によって取付けられなければなりません。
18.6 図のようにVer1/Ver2及びVer3のラジエターがあり正しく取付けられなければなりません。
Ver2において、○内のどちらの取付方でも許可されます。
18.7 一切の追加冷却装置は禁止とします。
Ver1/Ver2のラジエターに関して温度調整する為にラジエターにテープを貼り付けることを認める。 但し、テープを貼り付ける場合、テープが剥がれないように必ず一巻以上すること。
コース上においてそのテープが剥がれることがあってはなりません。
Ver3においては、付属のプラスチックフラップによって行います、このフラップを取外した場合の扱いは、
Ver1/Ver2ラジエターと同じ扱いとなります。
また、シャッターカバー(温度調整用カバー)の取付も認める。 但し、危険な構造であってはならず、堅固に固定されていなければならない。
コース/主催者によって異なる場合があります、詳しくは、主催者/コースへお問い合わせください。
18.8 シリンダーヘッドカバーからサーモスタットを取り外すことは許可されます。

Version 1


Version 2


18.9 MAX Cadetクラスにおいて下図のMicroMAX用ラジエターを使用することは許可されます
又は
ラジエター液 19.1 グリコール系不凍液は不可
添加物を含まない水のみ使用しなければなりません。
排気系 20.1 ROTAXから供給された物でなければならず、消音装置の消音部材を交換する以外改造することは出来ません。
消音部材を交換する時は、リベットに換え強固にネジ止めしなければなりません。
20.2 標準のエキゾーストソケットと標準の1枚のエキゾーストガスケットを使わなければなりません。
20.3 マフラーは、図のようです。
消音部が溶接してある物、消音部が2つのスプリングで止めてある物、両方使用可です。



20.5 入口円錐部の長さ:592mm±5mm(排気パイプの始まりから円柱部の始まりまでの外側を測定)
20.6 排気パイプ円柱部の長さ:125mm±5mm
20.7 最終円錐部の長さ:225mm±5mm
20.8 180度湾曲部の外径:41mm+1.5mm/-1.0mm(湾曲部の始まりから終わりまでを測定)
20.9 1つの純正消音マットのみ使用することが、許可されます。
20.10 騒音を低減するための特別な器具を追加する以外は改造不可
20.11 フランジ部より50mmの部分上部に排気温度センサー用のソケットを溶接することは、許可されます。
20.12 最大で4個のROTAX純正チャンバースプリングを使用することは、許可されます。
(フランジ部分にワイヤーを使用することは、許可されません。)
20.13 消音カバーは、写真のように純正品2種類が許可されます。
20.14 MAX Cadetは、排気リストリクター(no.273972)と標準の1枚のエキゾーストガスケットを装着しなければなりません。
内径:φ22mm±0.2mm
追加加工はいかなる場合でも禁止されます。
20.15 MAX Cadetのみ
右図のMicroMAX用チャンバーをオリジナルチャンバーに換えて使用しなければなりません

サイレンサーエンドの内径:15mm±0.30mm
排気音 21.1 排気音が92dB(MAX Cadetは、90dB)を越えたとき、消音マットをROTAX純正のスペアパーツと交換しなければなりません。
21.2 排気音測定手順
*測定場所は、コース上のエンジンが最高負荷を出している場所、
回転数でいえば11,000〜12,000回転(MAX Cadetは、8,500〜9,500回転)の場所でなければなりません。
*集音部は、コース面から1mの高さでコースに対して直角に設置されなければなりません。
*集音部とカートの距離はコース上の理論上のラインで7.5mでなければなりません。
*カートは、コース上の理論上のラインで最高負荷を駆けていなくてはなりません