MAX EURO Challenge in Salbris/フランス 2007年3月24日(土)

さて、土曜日はレインで3回の予選でした。天気の変化が極端なのでセットを合わせるのにメカは大変です。
ボクは2回スタートではじき飛ばされて追い上げになりました。
目の前でクラッシュがあると避けきれません。もっとワッチしないとだめです。
そして相変わらずスタートはへたくそです。しかもローリングでミスってしまいます。
その理由は、日本と比べてあまりにもローリングが遅くクレバーな駆け引きを先頭がするからです。
マックスのヨーロピアンチャンピオンシップは、独特なスタート手順でスタートします。
コースインしてフルスロットルで2周走ってから隊列を整えます。最後は半周以上止まるくらいのスピードです。

予選のスタートは1回はスペースを空けていた前のカートに合わせられなくて失敗しました。
レース後にパルクフェルメでフランス人のジェローム(90年代に100ccのヨーロピアンチャンピオンシップに出ていたドライバー)が来て
「ボクをプッシュしてトレインになって二人でくっついたまま1コーナーは前に入るんだ」とアドバイズに来ました。
流石協定好きなフランス人、アラン・プロストみたいなことを言います。
もう1回は、最終コーナー前でエンジンがカットオフしてしまって、後ろのアダムスに追い越されました。
レース後パルクフェールメで謝りに来てました。
「まあ、良いよ、ペナルティで呼ばれたら言ってやるからさ」と言ったら、めっちゃありがとうと言っていました。
このアダムスはベルギー人で去年フランスチャンピオンになっています。
去年のロナートのバトルを覚えているらしく、かなり愛想が良いけれど、必ずク ラッシュしたり、強引な飛び込みをしたりするので、
P.D.Bの同じチームのベルギー人のアルナーに言わせると「信じられない!あんなやつは最悪だ!あのテロリスト野郎!」と言っています。(笑)

ニコラスにも「毎回スタートで遅れて追い上げていっているのでもったいない」と言われていました。
サルブリスの雨は難しいです。去年も攻略出来なくて「今年こそは」と思っていましたがまたしてもです。
スピードだけはあるのに前に行けないのはドライビングスキルの問題です、メカじゃないです。
P.D.Bのエンジンはクオリティーがいです。
今回は持って行ったキャブでさえテストさえしませんでした。
エンジン、キャブどれを使っても同じ、合わせ方のコツがありますが、どれも14000を軽く越えていました。

今夜は最後ということで、ディナーは盛り上がりました。
またしてもニコラスに言葉の練習をさせられました。
でもカートの話になるとジュニアのニコラスが「うしろに速いやつがいっぱいいる」と不安になっていました。
というのも、ニコラスもハラルドもセカンドチャンスになってしまったからです。
ジュニアとシニアのセカンドチャンスは凄いレースになります、国境越えてやってきて予選落ちは誰もしたくないですから。
ボクはニコラスと約束しました。
「1位になったらヘルメットをやる」と。
ペイントしたアライのヘルメットはヨーロッパでは超高級品です。
食後は車で車線を逆走したり、歩道に乗り上げたりして帰ったら、「お前はカミカゼか!」と突っ込まれました。
どこの国もカートピープルは愉快な連中ばかりです。まあ、そんな感じで最後の夜は更けました。
Report by Takiyama